IL RICOTTARO

IL RICOTTARO イルリコッターロ(IL RICOTTARO)
岡山県蒜山高原の森の中にある小さなチー

岡山県蒜山高原でチーズ工房を営んでいます。お隣の牧場のミルクを分けていただき平日に製造。
毎週木曜日はリコッタ、チーズを発送しています。

店舗は現在お休みしています。

真庭市内では蒜山ワイナリーさん、御前酒さん、アグリガーデンさんなどでお買い求めいただけます。

06/06/2026

誰も気づかないかもしれない1ミリの地層のために、僕は今日も命を削って狂気のリコッタを掬う

​先に言っておきます。

今回のチーズ話、たぶん食べても「違いがよくわからん」って言われる確率が9割です。もう身内からも言われてます。10人中9人が「おいしい普通のコッタ」と言うかもしれない。

​だけど聞いてほしい。

僕は今、スケジュールという名の防波堤を自らの手で爆破し、完全に無理やりな製造ラインをねじ込んで、白目を剥きながらある特別なリコッタチーズを作っています。

その名も「リコッタ・ミスタ」。ミスタ、つまり、混ぜちゃったリコッタです。

イタリアと違い日本では​普通、リコッタっていうのは一つのミルクで潔く作るもんなんです。

なのに、うちの工房では今、とんでもないアベンジャーズみたいなことになっています。

​まず、広島の三良坂フロマージュの松原さんが、それはそれは大切に、自然放牧で絞り出してくれた最高に心地よい山羊のミルク。

そこに、蒜山の大自然でのんびり育ったジャージー牛たちの、濃厚で甘やかなミルク。

これだけでも「もう合格! 優勝!」って感じなのに、私はさらに、吉備中央町のノリランカ農園さんちの濃厚な羊のミルクを、本当に、本当に「ほんのちょっとだけ」注ぎ込む。

​もうね、配合のこだわりが細かすぎて、やってる最中は完全に不審な魔術師です。

​なんでそんな面倒なことをするのか。

この3つのミルクが良いブレンドで噛み合ったとき、飲み込んだその喉の奥に、ほんの、ほーーーんの少しだけ、野生っぽい、草っぽいような香りが「……っ!」って残るんです。香りの地層が何層にも重なって、味の底に、底なし沼のような奥行きが生まれる。

​「そんなん、誰も気づかんて」

脳内の合理的な私がそう囁き�

チーズ職人のおやつ! 『トミーノ・フレスコ」フレーバー・ラインナップが変わります! フレッシュな乳酸発酵の爽やかな酸味が特徴のオヤツチーズ「トミーノ・フレスコ」に新しいフレーバーたちが仲間入りしました。あまなつ & はっさく(待望の再開!)...
31/05/2026

チーズ職人のおやつ! 『トミーノ・フレスコ」フレーバー・ラインナップが変わります!

フレッシュな乳酸発酵の爽やかな酸味が特徴のオヤツチーズ「トミーノ・フレスコ」に新しいフレーバーたちが仲間入りしました。

あまなつ & はっさく(待望の再開!)
一昨年から始まった「いしくら自然農園」さんの甘夏と八朔のピールを使用。さわやかな柑橘の香りと、トミーノ・フレスコのシャープでクリアな酸味が心地よく調和する大人気フレーバーです。アクセントとして、贅沢にシチリア・ブロンテ産のピスタチオをあしらいました。
ご注意: 甘夏・八朔ピールがなくなり次第終了となります。昨年も予定より数ヶ月早く完売いたしました。お早めにどうぞ!

いちじく & くるみ(マイナーチェンジ)
定番の組み合わせをさらにブラッシュアップ。オーガニックいちじくを3種類のスパイスとともに、ひるぜんワインで丁寧に炊き上げました。 香ばしくローストした「くるみ」を新たに加えたことで、食感と味わいに豊かな変化が生まれました。少し贅沢な大人の味わいをお楽しみください。

あんず & アーモンド(NEW)
オーガニックのあんずとローストアーモンドを散りばめ、仕上げに少しだけ柑橘のピールをあしらった新作です。甘さを控えめに仕上げているため、甘いものが苦手な方にもおすすめです。あんずとアーモンドが持つ同系統の甘い香りと、チーズの爽やかな乳酸発酵の香りの心地よいマリッジをご堪能ください。

クランベリー & ピーカンナッツ(定番)
このチーズの誕生当初から愛され続けている、不動の定番フレーバーです。ピーカンナッツ特有の芳醇な香りと強い甘みを、クランベリーのキュッとした酸味が引き締めます。
「ウイスキーと合わせると美味しい!」との嬉しいご報告をいただいています。

※トミーノマンゴーはしばらくお休みします。

30/05/2026

今年も蒜山の放牧が始まりました!

仄かに現れる草の香り。

からだに染み込む味わい。

この味を生かせる様になりたいなぁ。

27/05/2026

春の雨に鳥の声。

フレッシュと短期熟成のチーズたち

リコッタフレスカ
ジャージーモッツァレラ
プロヴォレッタ
トミーノスタジョナート

この自然の中から生まれたチーズたちです。

今週も、たっぷりのリコッタをご注文いただきありがとうございました!沢山製造機会がない小さな工房だからこそ、大切な一回一回の仕込み。今週も無事に皆さんのもとへ送り出せたことを嬉しいです。最近は、原料となるホエイの発酵状態にいつもとは少し違う変...
15/05/2026

今週も、たっぷりのリコッタをご注文いただきありがとうございました!

沢山製造機会がない小さな工房だからこそ、大切な一回一回の仕込み。

今週も無事に皆さんのもとへ送り出せたことを嬉しいです。

最近は、原料となるホエイの発酵状態にいつもとは少し違う変化があり、仕上がりを見極める難しさを感じていました。

温度毎の泡の状態や香り、浮かび上がる質感のわずかな違い、その後水抜け方など確かめながら、何度も調整を重ねていく時間。

ものづくりの難しさと楽しさをヒリヒリと感じます。

小さな変化に向き合あうために頼りになるのは、酸味、甘み、香りやこれまでの蓄積、数値、それに囚われない柔軟さ。

菌の声を聴きたい!と作った今週のリコッタは、チーズらしい発酵の香りがほのかに強め、やわらかなミルクの甘みは静かに広がる仕上がり。

リコッタらしいほろほろ感。

今週は強めの香りの蜂蜜と合わせても美味しそう。

とりあえずホッとひと息。
今のリコッタ。皆さまに楽しんでいただければ嬉しいです!

一口目、後に残る香り、ほどよい水分を蓄えた食感。次にやりたいことは見えています。

とってもゆっくりですが、少しずつ理想に近づいている感覚があります。

そんな理想のバランスを目指し、これからもリコッタと向き合っていきたいです。

11/05/2026

満開の藤を眺めながら職人の昼ごはん。

シンプルに自家製パンにプロヴォレッタをのせて焼いただけ。むちっとした食感とバター風味が美味しいのです!

先週はお休みいただき家族と過ごしたり工房の大掃除で排水溝.熟成庫DIY、大掃除を行いました。

排水排気の懸念が解消してスッキリ。

今日から製造再開しています。

みなさまありがとうございました!!

今週からみっちり製造します!!

03/05/2026

最近の僕は、乳酸菌という名の「気まぐれな神様」に、すっかり振り回されていました。

​うちのリコッタ作りは、シチリアで教わった伝統的なスタイル。ホエイをじっくり発酵させて、その過程で生まれる「酸の力」で固めるんです。
これがもう、信じられないくらい繊細な世界。

​発酵させすぎれば、リコッタはたくさん取れるけれど、味はトゲっとして食感ももっそり。
逆に甘やかして発酵が足りないと、今度はゆるゆるのままで、形にすらなってくれない。

​彼女たちが最高に輝く「スイートスポット」は、pHにして 6.0から 6.2の間。
わずか 0.2 という、針の穴を通すような狭い隙間に、僕が追い求める「あの甘さ」が隠れています。

​ところが、どんなに精密な pH計を使って計測しても、どうしても 0.1 くらいの「誤差」は出てしまうもの。
​数値が「6.1」と表示されても、心の中ではもう一人の自分が囁きます。
「これ、本当は 6.3 なのかも? それとも 6.0に片足突っ込んでる?」

​最近、原料にちょっとしたブレがあったことで、この一ヶ月ほどあまり浮き上がってこなくて、注文いただいた数ギリギリのヒリヒリする日々を過ごしました。

安定的に確実に固める方法は知っています。

はじめから凝固剤を多めに入れ、発酵を突き進めてしまえばいい。

でも、僕が届けたいのは、その崖っぷちのような境界線にだけ宿る『美味しさの核心』なんです


舌で感じる甘みが変化していく瞬間。

それを捉えること。

これこそが根幹。

ある意味でバカなことをやっている。
だからこそその感覚の大事さを、このところの揺らぎで再認識

そんな葛藤の末に、今週はようやく「これだ!」というタイミングをつかみ、お客様にお出しできる数のリコッタを確保できました。

とりあえずホッとひと息。

さ�

18/04/2026

チーズ職人のお昼ごはん

サンタファームさんの菜の花を頂いたので
昼ご飯にはさっと炒めた菜の花とローストした焼いたプロヴォレッタとを乗せたシンプルなパン

野菜の甘みがめちゃめちゃ美味しい!コリッとした茎の甘みとしんなり葉っぱ。ほんの少しのほろ苦さ。

プロヴォレッタも寄り添ってくれた。嬉しい。

ああ。体喜ぶ。心喜ぶ。

17/04/2026

ミニミニカチョカヴァッロチーズ【プロヴォレッタ】

​イタリア・シチリアで学んだ伝統的なチーズ「プローヴォラ」。

このチーズは大きなチーズを作る前の試験(プローヴァ)として作られていたというのがその名の由来。あまり熟成をせず カチョカヴァッロより小ぶりに仕上げるのが特徴です。(※日本のカチョカバロの多くはこのタイプに近い性質を持っています)

かつては現地と同じ300〜400gサイズで製造していましたが、より多くの方に気軽に手に取っていただきたいという想いから、あえて小さなサイズに仕立て、イタリア語で「小さなプローヴォラ」を意味する「プロヴォレッタ」と名付けました。

​名前の響きに負けないくらい、コロンとした丸いフォルムも愛らしいです。

今年に入り発酵種も変えたことでよりかおりと味わいが深くなりました。僕の最近の自信作です。

​このプロヴォレッタ、実は「焼く」ことでその真価を発揮します。

​■ 美味しい焼き方

​1〜2cmほどの厚さにスライスします。

​中火で温めたフライパンにのせ、底面がじわっと香ばしく焦げるまでじっくり焼きます。

​ひっくり返して、両面を仕上げれば完成です。

​■ おすすめのアレンジ

・シンプルに胡椒、唐辛子、オレガノなどお好みのハーブを散らして。

・仕上げに白ワインをひと振り。

・白ワインビネガーと砂糖を加え、シチリア風の「甘酸っぱい」味付けに。

​今回はアンチョビのような旨味を持つ「コラトゥーラ」と白ワインで仕上げてみました。

キリッと冷えた白ワインを呼び寄せる、最高のおつまみになりました!

お好みの味付けで是非楽しんでくださいね!

#チーズ #プロヴォレッタ #カチョカバロ

また、前田商店さんがピッツァを届けてくれた。僕が作ったモッツァレラと、サンタファームさんの古代小麦で作られたその一枚を家族で囲む。生地の深い味わいとミルクの風味が溶け合い、それはもはや「マルゲリータ」という既存の枠組みを超越した、別の何かに...
05/04/2026

また、前田商店さんがピッツァを届けてくれた。

僕が作ったモッツァレラと、サンタファームさんの古代小麦で作られたその一枚を家族で囲む。

生地の深い味わいとミルクの風味が溶け合い、それはもはや「マルゲリータ」という既存の枠組みを超越した、別の何かに昇華されていた。

​この至福を噛み締めながら、僕はここ数週間の空白と、これからの自分について考えている。

・​職人の手仕事という「脆い器」

​僕が必死に守ってきた「職人の手仕事」というものは、案外、脆い器(うつわ)の上に成り立っている。

​先月は僕自身が体調を崩し、先々週は家族がインフルエンザに倒れた。ようやく一息ついたと思えば、今度は僕がその熱に飲み込まれる。来週は子供たちの行事も控えている。工房の釜に火を灯し、真っ白なミルクをリコッタへと変えていく「聖域」が、図らずも三週間近く閉ざされてしまった。

​布団の中で熱に浮かされながら、僕の思考は常に「チーズの種」へと向かっていた。



・乳酸菌たちの紡ぎ出すもの

​今年から挑んでいる新しい「種」の観察を通じて、ある輪郭が見え始めている。

伝統的な多菌種発酵においては、発酵温度や保存中のわずかな温度変化が、活動する菌の勢力図を劇的に塗り替えてしまう。

さらに、​僕の仮説ですが、
チーズの組織内に留まる水分の量が、乳酸菌が作り出す酵素によるタンパク分解の速度までも決定づけ、それが食感や熟成という「物語の結末」を大きく変えてしまうのではないか。

​ピッツァの上で香りが開く瞬間、あるいは生で口にした時の心地よい均衡点。その「正解」を見つけ出すため、僕はミルクの状態と温度の組み合わせを計測し、迷路の奥へと進み続けている。

・​理想との「ズレ」

​ようやく工房に戻った今週。二週間の空白は、僕の身体感覚をひどく「ふわふわ」と頼りなくさせていた。

​実際、久しぶりに手がけたモッツァレラは、種作りの工程がわずかに後ろへ倒れたことで、活動する菌の種類が変わってしまった。出来上がったチーズは、僕の理想とは僅かに、けれど決定的にズレていた。

​悔しい。だが、そこで気づかされる。

一つのフレッシュチーズを完成させるには、その前日、あるいは前々日のスケジュール、ひいては自分を取り巻く「生活のすべて」をコントロールできていなければならないのだ。

​今の僕の技術、そして工房としての体制は、まだあまりに脆弱だ。

・​「安定」の定義を書き換える

​これまで僕は、同じ作業を繰り返すことで安定」を作り出せると考えていた。

しかし、これからは違う。家族の体調や日常の揺らぎさえも計算に入れ、しなやかに立ち続けること。その揺らぎを受け止める「余白」を設計することこそが、真のプロフェッショナルとしての安定なのだと痛感している。

​僕が目指すのは乳酸菌達の集合体が生み出す揺らぎを「エラー」にするのではなく、コントロールされた「表現」として扱えるよつになること。

​この数週間、チーズを待ってくださった皆様には多大なご迷惑をおかけした。僕の未熟さゆえだ。だが、今の僕の内側には、早く次のチーズを仕込みたいという、抑えきれない「発酵」のような情熱が満ちている。

​2026年前半戦、僕の挑戦は正直に言って泥臭く、スマートではなかった。

しかし、味わいへの確かな手応えはある。この「揺らぎ」を力に変え、中盤戦、後半戦へと進んでいきたい。

住所

蒜山中福田960-31
Maniwa-shi, Okayama
717-0501

電話番号

0867441255

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